私はブサイクでした。
 
テストの点はいつも悪かった。
 
運動も苦手でした。
 
人から話しかけられても、なんて答えたらいいのか分からなかった。
 
それでも普通に学校に行っていました。
 
 

 
 
 
休み時間、分からない所があったから友達に聞いてみた。
 
「え、お前そんなことも分かんないの? バカじゃねーの。」
 
笑いながら向こうに行ってしまった。
 
 
 
体育の時間、チームに分かれてドッジボールをすることになった。
 
「うーわっ、お前と同じチームかよ。」
 
外野で最後まで一度もボールを触ることがなかった。
 
 
 
 
 
友達がいないわけではないけれど、自分と似たようなやつだった。
 
他に一緒に何かをやってくれるやつがいなかっただけだ。
 
休みの日は基本的に家で一人だった。
 
それでも高校に行って、
 
自分にとってはありきたりな日常を送っていた。
 
 
 
 
 
 
 
ある日、数学の宿題を家で解いていた。
 
1時間考えても分からなかった。
 
ちょっと休憩をしてからもう一度その問題を解こうとした。
 
やっぱり分からなかった。
 
 
 
今度は1時間ぐらい休憩してから、
 
もう一度その問題を解こうとした。
 
やっぱり分からない。
 
時間はもう夜中の0時になっていた。
 
でも、分からないままにするのが嫌だった。
 
 
 
「え、お前そんなことも分かんないの?」って
 
バカにされるのが嫌だった。
 
 
 
問題が解けた。
 
夜中2時を回っていた。
 
 
 
 
 
 
 
次の日「この問題が分かった人、手を挙げて」と先生が言った。
 
手を挙げたのは自分だけだった。
 
先生からものすごく褒められた。
 
 
 
 
 
数学の宿題は絶対に全部解いていくようにした。
 
夜中2時位までかかる時が何度もあった。
 
「もういいや」と思って、布団に転がる時もあった。
 
でも出来ないままで行くのが怖かったから、できるまで頑張った。
 
 
 
 
 
 
 
ある日、普段あまり話をしないやつから
 
「数学のノートちょっと見せて」と言われた。
 
ちょっとうれしかった。
 
誰かに頼られることがほとんどなかったから。
 
 
 
 
 
 
 
自分も人にお願いをすることができるようになった。
 
「ちょっとそれ見せて」
 
「ちょっと手伝ってくれる?」
 
それまで言ったことが無かった。
 
私はいじめられっ子でした。
 
人から頼ってもらえるような何かが必要なんだと思った。
 
そして自分も人を頼っていいんだと思った。
 
 
 
 
 
順番はどっちでもいい。
 
先に人を頼ってもいい。
 
その分、後で自分を頼ってきた人に返せばいい。
 
それはあなただからできるステキな贈り物だから。